石川県いけ花文化協会

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第42回北國花展「伝統と現代」

【開催日時】
前期:平成29年1月14日(土)~1月17日(火)
後期:平成29年1月19日(木)~1月22日(日)

【展示場】
めいてつ・エムザ 催事場

北國芸能賞受賞者大作 4点

春の想い
清水 千翠(池坊・金沢市)
 北陸では珍しいシラカバを中央に置いて力強さを出し、大きなシュロの葉で面の広がりを加えました。昨年相次いで、花の道を共に歩んできた友が亡くなりました。でも、いつまでも沈んではいられません。新年を迎え、明るく前を向こうとの思いを込めました。

生駒 松萠(草月流・小松市)
 松やツバキ、千両など迎春の華やかな雰囲気を伝える7種類の花材を盛り込みました。会期中にどんどん花開くボケやウメなどを、束ねるように竹をあしらいました。花も人も力を合わせればすばらしいことができます。卒寿を迎え、そう思います。
春風
西 淳甫(嵯峨御流・野々市)
 早く春が来るようにと願いを込めた瓶(へい)花(か)です。太陽のように真っ赤なダリアが春の暖かさを、滑らかな曲線を描くように配したシダレヤナギで温かな春風を表現しました。百花に先駆けて咲くと言われる梅を合わせました。
和の初音
蓮覚寺 光敬(草月流・金沢市)
 正月を祝う雰囲気が感じられるように構想を練りました。大王松(だいおうしょう)を15本ほどかめに生け、金色の竹ひごや赤づるで華やかさを出しました。松と竹、「ツル」と「カメ」が奏でる、新春のにぎやかな音を感じてください。

特別大作5点

迎春
吉田 圭子(池坊・金沢市)
 現代にマッチするよう草木の動きを生かした「立花新風体(りっかしんぷうたい)」で、空間をシンプルに飾りました。カラタチの無数のトゲがポイントで、シャープな装いにしました。みずみずしいアレカヤシの葉と、枯れたヤシの葉の対比も楽しんでください。
日本海
中西 雲洲(小原流・加賀市)
 地元の加賀市の海岸に打ち寄せる荒波をイメージしました。花材は道路工事で掘り出されていた竹の根です。廃棄予定だったので譲り受け、作品にして新たな命を吹き込みました。単調にならないよう、赤の水引で夕日を表しました。
季(とき)・重ねて……
上田 理碧(古流柏葉会・金沢市)
 廣岡紫穂先生に師事した年月を振り返りながら制作しました。京都から取り寄せた白色のアマリリスは日を追うごとに花開き、春の訪れを告げています。樹齢70年の五葉松は伸びやかな枝ぶりが素晴らしく、作品に重厚さをもたらしました。

横田 寿美甫(嵯峨御流・金沢市)
 朝日が昇り、そよ風が吹いて雲が流れている場面をイメージしました。漂白したタレクワを雲に見立てて配置し、カスミソウでふんわりとした質感を伝えています。グロリオサで鳥を表し、吉祥が多い新年になるよう祈りを込めました。
御……の心
親谷 恵波(草月流・内灘町)
 ピンと伸びた大王松(だいおうしょう)と赤色が鮮やかなナンテン、断面を赤色に塗った桐(きり)の構成で新春の雰囲気を醸し出しました。茶屋街の格子を連想させる赤色の木の棒もあしらいました。題名の「…」の部分には、見て、感じた言葉を入れてください。

(順不同)

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