石川県いけ花文化協会

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第51回記念北國花展
北國芸術賞受賞者大作・特別大作 作品紹介

【開催日時】
前期:令和8年1月17日(土)~1月20日(火)
後期:令和8年1月22日(木)~1月25日(日)

【展示場】
金沢エムザ 催事場

北國芸術賞受賞者大作 6点

西保 淳甫の作品
―明めい―
西保 淳甫(嵯峨御流・野々市市)
 14日に皇居・宮殿で催された「歌会始の儀」の題と同じ、「明」がテーマです。嵯峨御流の伝書には、東から日が昇り、かつ西の空にまだ月が残っている頃、空が紫色に染まる、ということが書かれています。その紫色を背景に、ツバキやキリ、ストレリチア、エダワカマツ、スターチスなどを合わせ、夜明けを迎えた空の美しい雰囲気を醸し出しました。
蓮覚寺 光敬の作品
らん・ララ・ラーン
蓮覚寺 光敬(草月流・金沢市)
 思わず楽しい気持ちになるようなタイトルをつけました。来年、100周年を迎える草月流は、自由な感性を大事にする流派です。今回は金色に塗った竹ひごを巡らせ、金沢では「大名ラン」と呼ばれるニューサイラン、マンサクなどを、大切な仲間たちと自由に楽しく生けました。何かと暗さを感じる現代、弾むような明るい気持ちで眺めてほしいです。
市村 理優の作品
希望の夜明
市村 理優(古流華之枝会・野々市市)
 平和を象徴するオリーブをメーンに、金色のヤナギや銀色の竹を寄せ、上から水引で作った馬をつり下げました。石川では能登半島地震、海外では戦争が起きるなど、悲しい話が続いています。今年の干支「午」にちなみ、そんな世の中が明るい方へ駆け上っていく、そんな思いを花に託しました。一見すると分かりにくいですが、奥には馬の置物も添えています。
廣岡 理樹の作品
水の力、水の女神
廣岡 理樹(古流柏葉会・金沢市)
 「水の女神」であるイザナミの墨絵を掛け、その下のトルコブルーの器には水を張って、白山の石を沈めています。水はヘビとの関係が深いので、ツバキは少し動きを出し、ヘビのイメージを表現しました。アスナロを生けた五つの花器は、「陰陽五行」を表す五色で彩られています。空間芸術としての、伝統的な生け花の美しさを感じてほしいです。
前田 由翠の作品
悠久
前田 由翠(池坊・金沢市)
 表現したのは過去、現在、未来という、悠大で壮大な自然の流れです。年月を感じさせる流木は過去、まさに今、咲き誇っている白とピンクのユリは、現在を表しています。咲かせた花が散っても、また次の年につぼみをつけるキリは、未来を示すものです。北國花展は今年、51回目。過去から未来へ、次世代に伝統が受け継がれてほしいとの願いを込めました。
飯田 真寿の作品
慶雲
飯田 真寿(小原流・小松市)
 テーマは題名の通り、「慶びの雲」です。今年一年が喜びにあふれるよう、そんな雲が流れていく風景を表現しました。松は、荘厳さを大事にしながらも、どっしり構えるというよりは動きがある印象にし、喜びに踊っているかのように生けています。所々にカリフォルニアの貝を配し、アンスリウムが表す太陽の光を浴びて輝く情景を描きました。

特別大作 5点

八田 知恵甫の作品
季・寿いて
八田 知恵甫(嵯峨御流・金沢市)
 手前に置いた梅の古木は、能登半島地震の際に倒れて処分されそうだったのを、農家から譲り受けたものです。風雪に耐え抜いた古木の風合いと真っすぐな梅の枝を生かし、生命の循環、季節の移ろいを表しました。新しい年のめでたさも意識し、華やかなカグラツバキを配しています。困難に耐えて未来へ向かう、希望の思いが伝わればうれしいです。
中惣 恭苑の作品
暁
中惣 恭苑(小原流・小松市)
 大きな古木を地震で倒れた木に見立て、そこから新しい命が育っていく様子を表現しました。赤い花のユリは日の出をイメージしており、天へ伸びるウンリュウバイと合わせ、復興への祈りを込めました。実際に地震後の輪島を訪ねた時、被災地では小さな花があちらこちらに咲いていました。それが大きく育ってほしいと願っています。
幸松 由楽の作品
残心 34
幸松 由楽(草月流・金沢市)
 横に渡した竹を軸とし、大王松、ブッシュカンを飾りました。竹は真っすぐな印象があるかもしれませんが、実はしなりがあるものが普通です。そんな竹の形の面白さを生かし、今回は汚れもあえて残したままに。照明でキラキラと光るステンレスの装飾で華を加えました。心込めて生けた思いを、会期の最後まで作品を通じて伝えたいです。
上田 理碧の作品
颯華志
上田 理碧(古流柏葉会・金沢市)
 題名は「さっそうとした志で華(花)を生ける」という意味です。その心意気のまま、花材の良さを大事にすることを意識しました。ピンと上へ伸びる柿の生命力、紅白のアマリリスが表すめでたさを感じ取ってもらえたらと思います。体の調子が悪い時もある中、花を生けられるのは周囲の支えがあるから。改めて感謝の思いでいっぱいです。
芦辺 松寿の作品
希望
芦辺 松寿(池坊・小松市)
 梅の新しい枝が古木から芽を出し、天へ真っすぐ伸びていく姿を見て、感動した気持ちから生まれた作品です。二つの花器を使う「連瓶」の形とし、一つは新しい枝の生えた古木、もう一つは古木に若枝を加え、命の力強さを立花新風体で表しています。ストレチア、スイセンで彩りも添えました。明日へ向かう希望を感じてもらいたいです。

(順不同)

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