石川県いけ花文化協会

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第49回北國花展
北國芸術賞受賞者大作・特別大作 作品紹介

【開催日時】
前期:令和6年1月20日(土)~1月23日(火)
後期:令和6年1月25日(木)~1月28日(日)

【展示場】
金沢エムザ 催事場

北國芸術賞受賞者大作 5点

西保 淳甫の作品
-和合・調和・平和-
西保 淳甫(嵯峨御流・野々市市)
 歌会始のお題「和」から、三つの和をテーマに生けました。梅の古木を左右に配置し、中央はつぼみの付いた梅の枝、ユリで飾り、赤のサンゴミズキで若枝のズワイを引き立たせています。左右の古木は、片方だけでは自立しません。バランスが取れて初めて調和するのです。世界各国が調和し、平和な世界が訪れることを祈っています。
蓮覚寺 光敬の作品
そうぞう
蓮覚寺 光敬(草月流・金沢市)
 新しい時代への想像、空想、理想。それぞれの思いを一つの形にしました。左右の対のオブジェはサンゴの樹、タレクワを配し、淡い色彩のスターチスでつないでいます。三角形の花器に入るタイザンボクは、地震で折れた枝を生かし、コニファ、キングプロテアと合わせました。制作参加8人が協力して制作できたことに感謝しています。
廣岡 理樹の作品
縄文女神と縄文男神の復活
廣岡 理樹(古流柏葉会・金沢市)
 縄文の男女の神のパネルの前に、ツバキ一種で月の華を壺に、松一種で日の華を火鉢に生けました。花材は能登の宝達山から寄せられたものです。男神は白い扇子を添え、女神は今回の地震で壊れた花器から月の華へと右回りに並べ、破壊から再生へのインスタレーションとして表現。神々の復活を、能登の復興に向けた祈りとしました。
前田 由翠の作品
悠久の刻
前田 由翠(池坊・金沢市)
 球形の花器には先輩から引き継いだ20年もののブドウのつるとシャレ木、アンスリウムを組み合わせ、神社の古木を添えました。松にレッドウィローを生けた掛け花は現代の形です。伝統から現代へ。永遠の長い時間、生け花が伝統文化として残るようにと願いを込めました。地震のあった能登へ、花の力で頑張っていこうと伝えたいです。
飯田 真寿の作品
青海波せいがいは
飯田 真寿(小原流・小松市)
 松竹梅で正月らしさを演出しました。松に載せたウミマツは雪のイメージです。高さの低い松に対し、マダケを立てて空間に広がりを持たせました。辰年なので、差し色に用いたユズで、竜が持つ玉を表現しています。「青海波」は穏やかな波が続く様子を表した模様のこと。被災地に平穏な暮らしが早く戻ることを願っています。

特別大作 5点

馬場 雅代の作品
春颷はるはやて
馬場 雅代(小原流・金沢市)
 山や森の景観を再現する「写景盛花」の技法で生けました。断水で大変な中、宝達志水町の花農家からヒバやスギを快く譲ってもらい、白い花の付いたツツジも合わせ、こけむす巨木をイメージしました。水盤にはヒカゲカズラを入れて地面を表現し、春の訪れを伝えるピンクのボケの花を挿しました。能登の里山が元気になる日を待っています。
吉田 圭子の作品
陽光
吉田 圭子(池坊・金沢市)
 垂れたヤナギの曲線美は角のない丸みから柔らかな雰囲気を漂わせ、躍動感も演出します。ヤシの葉やシャレ木を活用して線の美を「面」で下支えし、重量感のある花器に生けて安定感を出しています。ユリやカーネーションで彩りを添え、陽光を浴びて前向きな気持ちになれるようにと願いを込めました。1日も早い復興を祈っています。
寺谷 弘幽の作品
明の春
寺谷 弘幽(草月流・宝達志水町)
 お寺から分けて頂いたサルスベリを磨き上げて生かし、ツバキ、サンシュユの枝を取り合わせました。侘助の赤と、これから花開くサンシュユの黄色の小花が明るい春の兆しを感じさせてくれます。被災しましたが、おかげさまで体は無事です。花からもらった元気を、今度は作品を通して皆さんに届けたいと思います。
奥田 理和の作品
和合
奥田 理和(古流柏葉会・小松市)
 イブキの緑を基調に、ユキヤナギの白く小さな花でちらつく雪の情景が浮かびます。ユリやアップルキッズで明るい彩りを加え、寒い中でも元気を取り戻す被災地を表現しました。左側の花器に描かれた魚は漁業の復興を、ハート形のスマイラックスは地元の人々の温かさや絆を示しています。人の和を願い、1本1本、花に祈りを込めて生けました。
荒川 慶甫の作品
“和”
荒川 慶甫(嵯峨御流・金沢市)
 遠く旅立つ人が無事に都へ帰ってくることを願い、柳で輪を作って送り出す風習があります。作品では被災された方が無事に故郷に帰れるようにと結び柳を作り、難を転じるナンテンと共に生けました。風に吹かれてもしなやかに揺れ、強靱な生命力を持つ柳は、能登の人の気質を思わせます。和と輪、環を重ね、能登への祈りを表現しました。

(順不同)

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